夫婦の価値観の違いに疲れたら|歩み寄る前に大切にしたいこと

コラム画像

「夫とは価値観が合わないんです」

「何度も話し合っているのに、わかってもらえません」

「どうしたら夫婦で歩み寄れるのでしょうか?」

夫婦関係に悩んでいる方から、このようなお話を伺うことがあります。

ただ、お話を聞いていると、最初から相手の考えを受け入れようとしていなかったわけではないと感じます。

相手の気持ちを理解しようとしたり、自分なりに譲ってみたり、何度も話し合いを重ねたり。むしろ、これまで一生懸命に歩み寄ろうとしてきた方も少なくありません。

それでも、なかなかわかり合えない。

そんなとき、問題は本当に「価値観が違うこと」だけなのでしょうか。

夫婦の価値観に違いがあることと、どちらか一方が我慢し続けなければならないことは、別の話です。

すでに歩み寄ろうと頑張ってきたあなたに、さらに頑張ることを求めたいわけではありません。

この記事では、夫婦関係を二人三脚にたとえながら、違いを埋めようとする前に大切にしたい、ご自身の気持ちや疲れについて考えていきます。

夫婦の価値観が違うことは、本当に問題なのでしょうか?

お金・家事・育児・休日の過ごし方が違う二人

夫婦といっても、生まれ育った環境や経験、大切にしていることはそれぞれ違います。

たとえば、お金は将来のために貯めておきたい人もいれば、今の暮らしや経験に使いたい人もいます。家事はその日のうちに終えたい人も、疲れていたら翌日に回したい人もいるでしょう。

子どもにどこまで手を貸すか、休日は家で休むか、家族で出かけるか。日々の暮らしには、二人の考え方の違いが表れる場面がいくつもあります。

ただ、違いがあっても、お互いの事情や負担を確かめながら暮らしていくことはできます。すべての考え方を同じにする必要はありません。

「違うこと」と「気持ちを大切にされないこと」は別

つらいのは、考え方が違うことだけではないのかもしれません。

「そう考えていたんだね」と聞いてもらえない。困っていると伝えても、取り合ってもらえない。結局、いつも自分だけが折れている。

そんな経験が重なると、「私の気持ちは、大切にしてもらえないのかな」と感じることもあるでしょう。

価値観を同じにできるかだけではなく、違いがあるときに、お互いの気持ちや負担をどう扱っているか。そこにも目を向けてみたいと思います。

夫婦の人生は、二人三脚に似ている

私は、夫婦関係は二人三脚に少し似ていると思っています。

二人で同じ方向に向かって、一緒に人生を走っていく。でも、二人の足の長さも、体力も、走りやすいペースも違います。

一人はもっと速く走りたい。もう一人は、今のペースでも精いっぱい。

そんなとき、

「どうしてもっと速く走れないの?」

「そっちが遅いから、うまく進まないんだよ」

と言われたら、どうでしょう。

言われた側も、

「私だって一生懸命走っているのに!」

「これ以上どうしたらいいの?」

と、悲しくなったり、腹が立ったりするかもしれません。

そして、お互いが「自分だって頑張っている」と主張し合うようになる。

本当は二人で前に進みたかったはずなのに、いつの間にか、相手が自分を苦しめているように感じてしまうこともあるのです。

でも、うまく走れない理由が、いつも努力不足だとは限りません。今のペースや負担のかかり方が、二人に合っていないこともあるのではないでしょうか。

何度話し合ってもわかり合えないとき、起きていること

「もっと家事をしてほしい」の奥にある気持ち

たとえば、家事の分担について意見が合わない夫婦がいたとします。

「もっと家事をしてほしい」

「言われなくても気づいてほしい」

こうした言葉の奥には、

「私の大変さに気づいてほしい」

「一人で頑張っているようで寂しい」

「夫婦で支え合っていると感じたい」

という気持ちがあるのかもしれません。

もちろん、実際に家事を分担してほしいというお願いも、そのまま大切です。気持ちをわかってもらえても、負担が変わらなければ、休めないままということもあります。

自分の気持ちを知ることは、現実の負担を気の持ちようで片づけるためではありません。

家事をめぐる期待と負担については、夫に期待しすぎ?「期待しない方がいい」と言われてもモヤモヤする理由でも綴っています。

伝え方を工夫しても、一人だけでは話し合えない

一方で、お願いされた側にも、

「自分だって頑張っているのに、認めてもらえない」

「責められているようで、何を言えばいいかわからない」

そんな気持ちがある可能性もあります。ただ、相手が何を感じているかは、本人に聞かなければわかりません。

何をしてほしいかに加えて、なぜそれを望んでいるのかが伝わると、話し合いのきっかけになることはあります。

でも、気持ちを上手に伝えられれば、必ず相手が理解してくれるというわけではありません。

話し合いは、一人だけで成立するものではないからです。

何度も伝えてきた方が、「まだ私の伝え方が足りないんだ」と、責任をすべて引き受ける必要はありません。

歩み寄りに疲れたら、まず自分のコンディションを確かめる

足が痛いまま、走り続けなくてもいい

先ほどの二人三脚に戻ってみましょう。

一生懸命走り続けているうちに、足が痛くなっていたとします。でも、相手からは「もっと速く走って」と言われる。

自分も一緒に走りたいから、痛みを我慢して、さらに頑張ろうとする。

そんな状態で、二人の走り方を冷静に話し合うのは難しいかもしれません。

夫婦関係でも、怒りや悲しみ、寂しさ、疲れを抱えながら、毎日の生活に追われて走り続けていることがあります。自分がどれほど無理をしていたのか、立ち止まって初めて気づくこともあるでしょう。

足が痛いときには、二人の走り方が決まる前でも、休んだり手当てをしたりしていいのです。

自分の気持ちは、すぐに言葉にできなくても大丈夫

もし少し余裕があれば、こんなふうに、ご自身に問いかけてみてもいいかもしれません。

  • 今、いちばんつらいのはどんなことだろう?
  • いつから、どんな無理をしていたのだろう?
  • 今の自分に必要なのは、休む時間、助け、それとも話を聞いてもらうことだろう?
  • 本当は、どんなふうに一緒に暮らしていきたかったのだろう?

全部に答える必要はありません。「疲れた」「今は考えたくない」も、今のご自身を表す大切な言葉です。

自分の状態を知ることは、わがままでも、相手を責めることでもありません。そして、気持ちをきれいに整理できなければ休んではいけない、ということでもないのです。

小さな一言に傷つく背景を考えたい方には、「え?俺がやるの?」夫の一言にイライラするのはなぜ?怒りの奥にある本当の気持ちも参考になるかもしれません。

二人で歩み寄ることと、自分だけが我慢することは違う

お互いに話せるときに、二人に合う方法を探す

少し余裕が戻り、相手にも話を聞く姿勢があるなら、今の状態を共有することを考えてもいいと思います。

「私は今、足が痛くて、このペースでは走れない」

「でも、あなたと一緒に走っていきたい気持ちはある」

そう伝えたとき、相手が、

「そうだったんだ。じゃあ少しペースを落とそうか」

「自分も疲れていたから、一度休憩しよう」

と、お互いの状態を確かめられたなら、二人に合った走り方を探していけるかもしれません。

暮らしの中なら、「夕食後の片づけは任せたい」「休日は、二人とも一人で休める時間をつくりたい」といった、具体的な相談になることもあるでしょう。

ときにはペースを合わせたり、途中で休憩を入れたり、分担を変えたりする。すべての意見が一致しなくても、お互いが納得できる方法を探す余地はあります。

ただし、今すぐ話す必要はありません。「一緒に走りたいのか、今はわからない」と感じていても大丈夫です。

相手が歩み寄らないとき、自分の限界も大切にする

一方で、相手が痛みを知ろうとせず、歩み寄ろうとしないこともあるかもしれません。

その場合、さらに自分だけが頑張り続けることが、本当に必要なのでしょうか。

「ここまでは一緒に頑張れる」

「でも、これ以上は難しい」

そんな自分の限界や、大切にしたいことに目を向けてもいいのだと思います。

関係を続けることも、少し距離を置くことも、場合によっては別々の道を選ぶこともあります。今すぐ結論を出さなくてもかまいません。

どちらか一方だけが痛みを我慢し続けることを、歩み寄りと呼ばないこと。

その視点は、忘れずにいたいと思います。

暴言や威圧を、価値観の違いとして片づけない

暴言や威圧、脅しなど、相手を傷つける行動は、単なる価値観の違いとして片づけてよいものではありません。

怖くて気持ちを伝えられないときは、二人での話し合いを急がず、ご自身の安全を優先してください。ごきげん家族ラボの安心して相談するためのご案内もご確認いただけます。

カウンセリングでは、これまでの頑張りと今の気持ちを整理します

夫婦関係で悩んでいると、どうしたら相手が変わってくれるのか、どう伝えたら理解してもらえるのかを、一生懸命考えてしまうことがあります。

もちろん、話し合い方の工夫が役立つ場合もあります。でも、その前に、これまでどんな思いで頑張ってきたのかを、誰かに聞いてもらう時間があってもいいと思うのです。

カウンセリングでは、二人三脚のコーチのように、まずは今のご自身の状態を一緒に確かめていきます。

どんなときにつらさを感じるのか。何を大切にしたいのか。本当はどんな夫婦関係を望んでいるのか。あるいは、今は何も考えられないほど疲れているのか。

必要に応じて、相手との話し合い方や負担の見直し、距離の取り方など、これから考えられる方法を一緒に整理します。

ただし、カウンセラーが相手を変えたり、夫婦の代わりに答えを決めたりすることはできません。関係を続けるという結論を、あらかじめ決めてお話を伺うわけでもありません。

ご自身の気持ちや希望を大切にしながら、これからの関係について納得できる選択をしていくためのお手伝いをしています。

価値観の違いをなくす前に、自分の心をいたわっていい

夫婦だからといって、すべての考え方を同じにする必要はありません。違いがあるからこそ、相手から学べることもあるでしょう。

でも、違いを受け入れることと、自分の気持ちを我慢し続けることは別です。

二人三脚は、どちらか一方だけが頑張っても、うまく走り続けることはできません。

もし今、夫婦関係に疲れを感じているのなら、「もっと歩み寄らなければ」と、ご自身を追い立てなくても大丈夫です。

無理をして走り続ける前に、自分の心をいたわること。そのうえで、これからどんな関係でありたいのかを、急がず考えていくこと。

価値観の違いをなくすことよりも、お互いの違いと気持ちを大切にできる関係を築くこと。

そのために、まずはあなた自身の気持ちも、大切にしてほしいと思っています。

初回45分無料相談|お一人でもお話しいただけます

「何度も話し合ってきたけれど、どうしたらいいかわからない」

「関係を修復したい気持ちはあるけれど、疲れてしまった」

そんなときは、これからどうするかを決める前に、今のお気持ちを話す時間を持ってみませんか。

ごきげん家族ラボでは、オンラインで夫婦関係のお悩みを伺っています。ご夫婦でのご相談に加え、お一人でのご相談も可能です。パートナーの参加を無理に勧める必要はありません。

気持ちがまとまっていなくても大丈夫です。これまでの頑張りも、今の疲れも、あなたのペースでお聞かせください。

初回45分無料相談を予約する

Google Meetを使用し、顔が見える状態でご参加いただくオンライン相談です。予約は相談開始24時間前まで受け付けています。無料相談のみで終了しても大丈夫です。

初回45分無料相談のご案内

夫婦関係のお悩みを、一緒に整理しませんか?
お一人でも、ご夫婦でも、オンラインでご相談いただけます。

Google Meet・顔出し必須。初回無料だけで終了しても大丈夫です。自動的に有料へ切り替わることはありません。

初回45分無料相談を予約するLINEで予約について問い合わせる

LINEはご予約・お問い合わせの窓口です。
相談は日程調整後、Google Meetで顔を出して行います。

当サービスは医療機関ではありません。医療行為・診断・治療を行うものではありません。